陸屋根も同様に、構造上、防水を施す必要があります。
防水工事もさまざまな種類がありますので、陸屋根に適した防水工事を確認してみましょう。
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- 陸屋根の防水工事の方法と選び方、費用
- 陸屋根の防水工事のタイミング
- DIYするならウレタン防水で
目次
6工法から選ぶ陸屋根の防水工事とその費用
陸屋根の防水工事は、塗膜防水工法、貼る工法、その複合工法の3種類があります。
塗膜を防水層に仕上げる防水工法
塗膜によって防水層を形成するのが塗膜防水工法です。
もっとも典型的な工法がウレタン防水です。
安くてフレキシブルなウレタン防水
液体状のウレタンを何度か重ねて塗装し、防水層を形成するのがウレタン防水です。
液体状のウレタンを塗装するので、下地に多少の凸凹があったり、形状が複雑だったりした場合でも、継ぎ目なくきれいな防水層を造れます。
耐久年数は10年前後と短めですが、重ね塗りができるうえに、別素材の防水材の上でも重ね塗りできるので、下地を厳密に整える手間が省け、メンテナンス費用も抑えられます。
欠点は、均一に塗装しづらいところですが、専用機器を使用することでこの欠点は、解決できます。
工程がシンプルで、工事日数や費用が少なくて済むので、補修時に最も選ばれやすい防水工事です。
ただし、乾燥に時間がかかるために長時間人通りを止められない場所には不向きです。
1平方メートル当たりの費用の目安 | 3,800~7,000円 |
また、ウレタン防水であれば、作業難易度は高いですがDIYすることも可能です。
下記にDIYの手順を紹介しているので、是非ご覧になってください。
塗る+貼るで強度を高める2つの工法
塗膜にによる防水機能をさらに高めるために、下地に合わせたシートを塗材を使って塗り固めて防水機能を高める工法もあります。
人が出入りできる強度が必要ならFRP防水がおすすめ
ウレタン防水と同様、塗装して防水層を造るもう一つの方法がFRP防水工法です。
これは、強度が高く耐久性に優れた「ガラス繊維強化プラスチック(FRP)」を使って防水層を形成する工法です。
軽くて耐水性があるので建物への負担も少なく、塗装なので継ぎ目がないきれいな塗膜が造れます。
耐候性にも優れているので、屋上として利用している陸屋根はもちろん、木造住宅のベランダ防水にも使われています。
また、薬品や溶剤への耐性にも優れているので、工場や飲食店の厨房の床、浴室などの防水にも利用されています。
陸屋根のFRP防水工法
塗装による防水ですが、ウレタン防水とは違い、下地を整える処理からしっかり行う必要があります。
まずは古い塗膜を剥がし、ケレン作業を行い、洗浄後に乾燥させます。
その後、下地に応じた下塗り材を塗り、サイズに合わせて切ったガラスマットを敷き、防水用FRP樹脂を塗布します。
これがFRP防水1層目となります。
同様にガラスマットを敷き、防水用FRP樹脂を再度塗布し、FRP防水2層目を造ります。
それぞれしっかり乾燥させて施工を進めます。
最後にトップコートを塗って完成です。
FRP防水の耐用年数は15~20年と言われていますが、それはトップコートを5年周期でメンテナンスすることが前提です。
逆に言えば、トップコートを塗り直すことで防水機能が長く維持でき、ランニングコストを抑えることができます。
1平方メートル当たりの費用の目安 | 4,000~7,500円 |
歴史が長く信頼の厚いアスファルト防水工法
アスファルトによる防水は、ノアの箱舟の逸話にも登場するほど歴史のあるものです。
防水性の高いアスファルトのシートと、液状に溶けたアスファルトによって塗り固め、防水性の高い厚みのある防水層を造るのがアスファルト防水工法です。
アスファルト防水工法は、二層以上積層することが原則で、耐久性も高く、施工の不具合も出にくいといわれています。
アスファルト防水工法は工事の手間がかかるため、費用もかかりますが、防水性能に優れていて、耐用年数も20年前後と長く設定されています。
人の出入りに耐えるようにするためには、積層を増やす必要があるので、アスファルト防水工法では重さが出てしまい、建物への負担が大きくなります。
1平方メートル当たりの費用の目安 | 5,500~8,000円 |
施工不良を減らすが臭いが難点のトーチ工法
シートをトーチバーナーであぶって溶かしながら下地に張り付けていくのがトーチ工法です。
シートを火で溶かすことで接着度を高めることが目的ですが、シートの炙り不足などがあると早期劣化や雨漏りなどの不具合が生じることもあります。
また、施工中に臭いが発生し、周辺へ影響を与える場合もあります。
高度な技術が必要な常温工法
液状のアスファルト材を使い、シートを交互に貼り合わせて、常温で付着させていく工法です
トーチ工法より接着技術が必要なので、依頼する場合は施工実績のある業者を選ぶことが必要です。
火を扱うこともなく、臭いもないので周辺への配慮は不要です。
防水シートを貼って防水する工法
シートを下地に貼り付けて防水する工法です。
工事が簡単で、シート自体も安く、材料費・人件費ともに抑えることが可能です。
高コストパフォーマンスが魅力の塩化ビニール防水
塩化ビニール樹脂の防水シートを接着剤などで陸屋根に貼っていく、シンプルな改修用防水工事です。
塩化ビニールのシートは、紫外線や熱、オゾンに対しても高い耐久性があり、一部歩行不可タイプもありますが、基本的には軽歩行が可能です。
色が多彩で模様がプリントされたものもあり、人が出入りする屋上やマンションなどに多く利用されています。
下地の調整はほとんど不要ですが、複雑な形状の場合、シート同士の繋ぎ合わせ工事の難易度は低くはありません。
そのため、依頼する際には施工実績のある施工業者がおすすめです。
耐用年数は、13年前後と言われ、数ある防水工事のなかでも高コストパフォーマンスのため、ウレタン防水の次に人気の工法となっています。
1平方メートル当たりの費用の目安 | 2,100~7,500円 |
部分補修はゴムシート防水工法が人気
防水工事を全体的に行うには、それなりに費用と時間がかかりますが、劣化が小さく、数も限られている場合(例えば一か所だけ誤って穴を開けてしまったなど)は部分補修も選択できます。
合成のゴムシートを接着剤やテープで貼る、放水補修になります。
軽量で工事が簡単なため、施工費用が安くすみます。
ただし、塩化ビニールシートなどに比べると耐候性が低く、施工品質も業者によってバラつきがあるので、屋根に施した場合は全体のメンテナンスまでの間に合わせと考えた方が良いでしょう。
1平方メートル当たりの費用の目安 | 2,100~7,500円 |
陸屋根の防水効果を長持ちさせて住まいの寿命を延ばそう
陸屋根は、防水性能を保つことが住いを長持ちさせることにもつながります。
定期的に防水処理をやり直すことも大切ですが、それは10年単位の話として、もう少し短いスパンのメンテナンスをきちんとすることで、防水処理工事のスパンを長くすることが可能です。
ポイントは、2つあります。
- こまめな掃除で劣化を先延ばし
- トップコートのメンテナンスで防水長持ち
こまめな掃除で劣化を先延ばし:防水効果を長持ちさせるポイント①
陸屋根のメンテナンスとしてもっとも基本的なものは、掃除です。
常に紫外線が降りそそぎ、雨風にさらされているのですから、経年劣化は免れません。
とはいえ、不自然に雨水が溜まっていたり、風に乗ってやってきた雑草をそのままにしてしまえばその場所に影響が出るのは当然です。
こまめな掃除で部分的な劣化を防いで防水機能を長持ちさせましょう。
トップコートのメンテナンスで防水長持ち:防水効果を長持ちさせるポイント②
防水処理を長持ちさせるもう一つのポイントがトップコートの定期的なメンテナンスです。
処理方法によっては不要ですが、トップコートを塗布する工法を利用した場合は、トップコートをメンテナンスすることは防水機能を長持ちさせる秘訣となります。
定期的にトップコートを塗布して、大切な防水機能を長く守りましょう。
防水は必須!な理由は「排水」能力にある
まずは、なぜ陸屋根に防水が必要なのかを確認してみましょう。
なお、陸屋根でよく使われている「ウレタン防水」についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
平らだから排水が難しい陸屋根の難点
陸屋根、または平屋根ともいいますが、この屋根にできるのは、基本的には鉄筋コンクリート造りか鉄骨造りで建てられた住宅だけです。
陸屋根は、そもそもこれらの工法で使われている枠組みによって出来上がる屋根の形だからです。
構造体の一部として、建物を支える役目を果たしていて、その構造上、屋上部分に防水処理を施すことがもっともシンプルな施工方法となっています。
とはいえ、木造住宅でも陸屋根風に仕上げることは可能です。
その場合は、見た目は陸屋根風でも設計上は勾配を設け、さらに高性能の防水機能を施します。
加えて、プロによる定期的なメンテナンスを行うことが必須となります。
鉄筋コンクリートや鉄骨造りの場合、(陸)屋根も含めて構造体ですが、木造住宅の場合、建物のうえに屋根を載せる造り、つまり建物と屋根は別物です。
そのため木造住宅の屋根には勾配を付け、建物からはみ出した軒の下に雨どいを巡らしてスムーズな排水を行う流れを作っているのです。
つまり、木造住宅で陸屋根にすると雨漏りの可能性がより高まるのです。
きちんとした施工のもとであれば心配はありませんが、デメリットは小さくないというわけです。
ここでは、鉄筋コンクリートなどの構造体の一部としての陸屋根を対象に防水処理を考えます。
陸屋根のメリットとデメリット
陸屋根のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
陸屋根のメリット
- デザイン性の高い住宅がデザインできる
- 屋上のスペースを有効に活用できる
- 平らなのでメンテナンスが簡単
陸屋根のデメリット
- 定期的な防水処理のメンテナンスが必要
- 平らな屋上には雨水がたまりやすく、劣化の原因となる
- 木造住宅で陸屋根を採用すると、雨漏りの可能性が普通の屋根よりも高まる
サインを見落とすな!防水工事のタイミング
陸屋根のメンテナンスと言えば、防水処理の定期メンテナンスとなります。
屋上スペースを家族で利用していれば、さまざまな要メンテナンスのサインを見つけることができますので、そのサインについて確認しておきましょう。
第一段階をチェック!そろそろ検討のサインはこれ
メンテナンスも早め早めと定期的に行うことで、結果的にメンテナンス費用を抑える場合もあります。
陸屋根の場合、表面を守る施工を施すことで雨漏り機能が維持できる場合も多いからです。
陸屋根にこんなサインが現われたら、メンテナンスを検討する時期の到来です。
・雑草が生えている |
陸屋根に雑草が生えるのは、よくあることですが、これは、意外と面倒なサインです。 なぜなら放っておくと根が防水層まで伸びてしまうからです。 定期的に見回って、早めに抜くのがおすすめです。 しかし、雑草を抜く際に必要以上の力がかかったら防水層まで値が伸びてるかもしれないので、むやみに抜くのは危険になります。 |
・コンクリートや目地にひび割れが入った |
陸屋根は、平らにしているため雨水がたまりやすいデメリットがあります。 目地やコンクリートのひびがあると、そこから雨水が浸入する可能性があり、そうなると建物内部に湿気が侵入し、劣化の原因となります。 ひび割れを見つけたら、メンテナンスを検討しましょう。 |
・排水口の周りにゴミが溜まっている |
排水口や排水口用の金物製品のことをルーフドレンと言います。 この役割は、排水口と配水管の接合部から雨水が漏れないように防水性を高めたり、枯葉などのゴミが排水口に侵入することを防いだりします。 ここにゴミや雨水が溜まるとこのルーフドレンの劣化を促すことになる場合があります。 ルーフドレンの劣化は、漏水のもとになりますので、こまめにゴミを掃除し、劣化の状況を確認するようにします。 |
・雨が降ると屋根の一部に水が溜まる |
陸屋根は、平らと言われていますが、排水溝に水が流れ込むようにわずかに傾斜がついています。 しかし、年月を経て劣化すると、溜まるはずのない場所に雨水が溜まることがあります。 これは、劣化が進んでいるわかりやすいサインです。 雨の日に屋上に水たまりを見つけたら、早めにメンテナンスの検討を始めましょう。 |
即依頼!防水工事が必要なサインは4つ!
近いうちにメンテナンスを実行するべきサインをご紹介したあとは、即依頼が必要なサインと状況を確認しておきましょう。
まだ雨漏りはしていなくても、防水効果が落ちているサインです。
・防水工事から10年以上経過している |
定期的なメンテナンスの時期が来ていることはわかっていても、大きなアクシデントがないと、ついつい先延ばししがちなのがメンテナンスです。 メンテナンスは、大きな事故を防ぐためにも時期が来たら行うべきものです。 前回の防水工事から10年が過ぎたら即メンテナンスを依頼しましょう。 |
・室内で雨漏りが発生した |
雨漏りが発生したら、これはもう有無を言わさず防水工事が必要です。 特に室内で雨漏りするようだと、内側の防水層に穴が開いているなどのトラブルが発生しているはずです。 ここまで重たい症状になると、防水工事だけではなく雨漏り補修工事が必要になる可能性が高いです。 |
・剥がれたり壊れている部分がある |
陸屋根の表面が剥がれたり壊れたりしていたら、すぐに修理を行い、防水工事をする必要があります。 剥がれたり壊れたりしているところから防水層へ浸水を招き、その浸水が防水層の劣化をさらに促すからです。 同様に、防水層が膨らんでいるなどなかの部罪などにトラブルが見つかったらすぐに業者へ依頼しましょう。 |
・排水口が詰まっている |
排水口が詰まると、水が流れません。 そのままにしておくとどんどん劣化が進行してしまいます。 |
屋上を利用してない場合は診断はプロに依頼
屋上を利用している場合は、階段で上れるようになっていますが、陸屋根のデザイン性が目的で、スペース自体を利用するつもりがないと階段などがないため、一般的な三角屋根同様素人では屋根に出られません。
そうなると現状を自分たちの目で確認はできませんので業者に診断してもらうことになります。
雨漏りが発生してからでは手遅れですので、こうした場合は5~10年を目安に診断を依頼するのがおすすめです。
診断は、現状がどんな状態か写真を撮影してもらい、自分たちでも確認できるように依頼しましょう。
誠実な業者であれば、当たり前に親切な対応が自然と行われるはずです。
防水工事はプロの技術で確実に
陸屋根の防水工事は、住宅の寿命に関わる大切なものです。
少しの不具合が雨漏りに直結してしまいます。
室内に雨が漏っていなくても、住宅の構造内に雨が入り込めば、大切な我が家の寿命をどんどん縮めることになります。
特に木造住宅の場合は、致命的です。
我が家をDIYで手をかけてメンテナンスするのも愛着がわいて良いものですが、長く快適な状態を保って住みたいのであれば、頼るべきところはプロに依頼するのがおすすめです。
業者へ依頼するときの見逃せないポイント
防水工事をプロに依頼する際、近所だから、ちょうど営業に来たからといった安易な理由で決めるのは、おすすめできません。
やはり何社か見積もりを取って、きちんと話をしてから決めるのが信頼できる業者と巡り合う秘訣です。
もちろん地元の業者は、長年同じエリアで仕事をしているので、口コミでその評判はわかります。
業者も1つのミスがあと後まで響くとわかっているので、ひどいことはないはずです。
それでも言うほどじゃないけど、やっぱりがっかりという場合もあるので、そこはしっかりと見極めるようにしましょう。
陸屋根の防水工事を依頼する際、見積もりのチェックポイントを確認しておきましょう。
- 見積もりに明細が書いてあるかチェックしよう
- 材料のメーカー名と商品名をチェックしよう
- 施工面積とその根拠はチェックしよう
1.見積もりに明細が書いてあるかチェックしよう
見積もりを取ったら、明細がきちんと書いてあるか確認します。
“材料費”など、あいまいな表記だと工事の内容や、使われる材料のグレードがわかりません。
そうなると適切な価格なのかも判断がつかなくなります。
今は、なんでもインターネットで調べられる時代ですので、見積もりが出たら明細をインターネットなどで調べるのがおすすめです。
2.材料のメーカー名と商品名をチェックしよう
見積もりに明細が記されていたら、メーカー名と商品名を確認しましょう。
グレードなどもわかり、質問などもしやすくなります。
これは、細かいことがわかるというより、「ちゃんと見てるよ」「チェックしてるよ」ということを伝えるためです。
うっかりミスの予防にもなりますし、業者も最後まで緊張感をもって仕事をしてくれるはずです。
3.施工面積とその根拠をチェックしよう
施工面積は、そのまま料金に反映されるものです。
ですから、施工面積は必ず確認します。
また、施工面積の算出方法も確認しましょう。
でないと、形が複雑な場合などに騙されてしまう可能性があるからです。
基本的には、施主側が訪ねる前に業者が説明するのが鉄則ですが、少なくとも尋ねられたら応える用意ができていない業者は信頼できません。
何社かから見積もりを取ることで、信頼できる業者の見極め方もわかるはずです。
業者の信頼を表す実績
防水工事業者の腕を測るのであれば、やはり実績を確認するのが一番です。
どういった工事を行っているか、得意なのはどんな工事か、具体的に聞きましょう。
気が利く業者なら施工実績のファイルなどを作っている場合もあります。
そういったものがなくても、質問に明確な答えが返ってくるはずです。
見積もりの確認をしながら、直接話すのは信頼を測るうえで欠かせないポイントです。
工事保証やアフターフォローの有無をチェック
防水工事は、住まいにとって大切な工事の1つです。
また、1度の工事で10年前後の期間、防水機能を維持しなけれならない工事でもあります。
ですから、保証の内容や期間の長さに差はあっても、工事保証やアフターフォローが付加されるかどうか、またそれを明確に説明してくれるかどうかも大切なポイントです。
保証期間は何年なのか、その期間の理由などをきちんと説明してもらい、最終的には保証書を書面で出してもらいましょう。
口頭だけの約束は、後々のトラブルのもとになるだけです。
陸屋根の防水工事をDIYで!おすすめはウレタン防水
陸屋根に限らず、防水工事はプロに任せるのがおすすめですが、節約を目的にしたり、自分で施工することで愛着を深めるといったメリットのあるDIYを希望する方も多くいます。
そこでDIYで陸屋根の防水工事を行う方法も確認しておきましょう。
ウレタン防水ならDIYで可能に
失敗ができない防水工事は、できるだけ簡単で施工効果の高い工法を選びたいものです。
№1は、ウレタン防水です。
以前の防水処理の工法が何であっても大丈夫なうえ、下地処理も不要と、ほかの防水工事に比べて難易度がぐっと下がります。
しかも費用もさほどかかりません。
迷ったら、ウレタン防水を選びましょう。
ウレタン防水をDIYで行う手順は
さっそくDIYによる陸屋根のウレタン防水工事の手順を確認してみましょう。
下地は調整後よく乾燥を! |
ウレタン防水は、上記でも紹介している通り、塗装によって防水層を造る工法です。 防水工事のなかでは簡単と言われていますが、均一にウレタンを塗るのが素人には難しい作業となります。 また、下地の状況によっては、劣化を早めてしまうこともあります。 ですから下地の状況をよく見極めることが必要です。 下地は、まずは汚れやコケ、剥がれかけの塗装を剥がすなどの処理を行います。 亀裂が入っている部分は、コーキングを塗布して埋め、大きな凸凹がないように整えます。 |
ウレタンは2層に塗装 |
下地が完全に乾燥したのち、下塗り剤であるプライマーを塗布します。 ひび割れをコーキングで埋めた場合は、プライマー塗布後、ひび割れ部分に補強クロスを貼り付けます。 このとき、ひび割れ部分のみにウレタン塗料を塗り、補強クロスを置いて再度ウレタン塗料を塗ります。 補強部分が乾燥したらウレタンを規定の厚さになるよう、二層に分けて塗布します。 塗面が乾燥したら、さらにトップコートを塗って完成です。 |
完全な乾燥が早期劣化を防ぐ |
下地をしっかり乾燥させることは、塗膜を長持ちさせるためにも必要な工程です。 下地が水分を含んだままだと、ウレタン防水によって蓋されてしまい、太陽熱などで蒸気となった水分が逃げ場を失ってしまいます。 これが「膨れ」と呼ばれる劣化現象のもととなるのです。 すでに雨漏りしている建物だったりすると、中まで完全に乾燥させることが難しい場合もあります。 |
こちらの記事ではウレタン防水工事のDIYの方法、手順をより詳しく説明していますので、参考にしてみて下さい。
陸屋根の防水工事いろいろ。DIYで施工するならどれ?まとめ
デザイン性の高い戸建て住宅を実現する陸屋根について、そのメリットとデメリットを確認しました。
また、陸屋根の特性上、避けられない防水工事について、主要な6工法について、その具体的な手順と耐用年数・費用の目安などもご紹介しました。
防水工事の業者に依頼する場合、ご自分でDIYで施工する場合にお役立てください。
- 陸屋根は、屋上として利用できるが平らなため、水はけが悪く、防水処理が必須
- 防水処理は、どの工法でも10年を目安に確認するのがおすすめ
- 防水処理を長持ちさせるには、5年おきにトップコートを塗り直すなど、こまめなメンテナンスが必要
- 防水工事は、主なもので6種類あるが、どれも専門知識が必要なので、できればプロの業者に依頼するのが良い
- DIYでやるなら早めのタイミングでウレタン防水を選ぶのがおすすめ