DIYでも大丈夫?コンクリートの外壁塗装

コンクリート壁のDIY塗装

コンクリートの住宅は、耐震性はもちろん、耐久・耐火、遮音や断熱といった住いに求める基本的な性能がとても優れています。
また、建物の構造もフレキシブルに構築できるため、間取りも思いのままです。
そのうえ、打ちっぱなしのコンクリートの力強く、スタイリッシュな意匠性を兼ね添えているのですから、少々高価でも人気が高いのは当然です。

でも、耐久性に優れたコンクリートも、雨風にさらされていれば汚れたり、劣化によるクラックが目立ってきたり、外観に衰えが見えてきます。
これではせっかくのおしゃれな印象も台無しです。

そこで考えるのがDIYで外壁塗装を行うことです。
さて、コンクリートの外壁塗装をDIYで行うことは可能なのでしょうか?

この記事を読んで分かること
  • 打ちっぱなしコンクリートの特徴
  • コンクリートの風合いを残して塗装する方法
  • コンクリートの外壁をDIYで塗装するための手順

DIYでできる?!コンクリートの外壁塗装

コンクリートの外壁塗装は簡単ではありませんが、DIYで行うこともできます。
ただし、仕上がりの希望によっては最初からプロの塗装業者に頼むべきかもしれません。

また、コンクリートの特性をしっかり理解していないと…

  • 塗料の耐久性が発揮できなかった
  • 返って劣化がひどくなった
  • 逆効果になりかねない

といった、DIYをすることで生じてしまうデメリットもあるのです。

コンクリート壁の外壁塗装のDIYを成功させるためにも、まずはコンクリートの特性から確認してみましょう。

コンクリートの外壁は時間が経つと汚れが目立つのが特徴

コンクリートの建物の表面は、一般的に塗装で仕上げたり、磁器タイルや石材などで覆って仕上げます。
打ちっぱなしコンクリートは、表面の仕上げの工程を省いたものです。
しかし、手を抜いたわけではなく、その意匠性や力強い印象を狙ってのものです。

打ちっぱなしのコンクリート外壁はメンテナンスが必須!

打ちっぱなしコンクリート

打ちっぱなしの場合、新築時には耐水性を高めるために、撥水剤を塗布しています。
これ以外に保護する層がないため、打ちっぱなしコンクリートの外壁は、風雨による経年劣化が表面が保護されているものに比べて早くなります
また、撥水剤の効果が切れると、雨水が浸透し、汚れも目立つようになります。

こうなるとせっかくのスタイリッシュな外観も台無しです。
また、雨水が浸透すればコンクリート自体も傷みが進行し、ゆくゆくは内部へも悪い影響が出てしまいます。
そこでメンテナンスが必要になってくるというわけです。

コンクリートの外壁塗装をDIYで行うには?

コンクリートの外壁も、通常の建物同様塗装は行えます。
とはいえ、塗装を行えば、塗料によっては打ちっぱなしの特徴は消えてしまいます。

打ちっぱなしコンクリートの外壁塗装を始める前にチェック!

どうすればコンクリートのテクスチャーを残せるのか、DIYでできる範囲はどこまでか、コンクリートの外壁塗装について、その方法を確認してみましょう。
以下の順番で打ちっぱなしコンクリートの外壁塗装DIYの注意点を紹介していきます。

  • 劣化が目立たなければ撥水剤塗装のみでもOK
  • カラークリアー塗料できれいな仕上がり
  • 弾性塗料は避けたほうが良い
  • 頑張ればコンクリートの質感を再現することも

下地の劣化が目立たなければ撥水剤の再塗布のみで

コンクリートの素地がそれほど傷んでなければ、撥水剤を再塗布して、防水機能を高める方法が考えられます。

しかし、撥水剤は透明なので、下地に色の違う部分があったり、下地を補修した箇所があからさまだと隠す効果はないので、そのまま見えてしまいます。

そうなると、手間はあまりかからず、コストも安く済みますが、美しい外観を取り戻すまでには至りません。
補修箇所や色の差が目立つようならほかの方法を考える必要があります。

カラークリヤー塗料で下地の粗を目立たせなくできる

撥水剤のあと、カラークリアー塗料を用いて塗装すると、コンクリート表面を保護する層を増やすことができます。

クリアー塗料は、コンクリートのテクスチャーを残しつつ、うっすらと色を付けることができる塗料です。
色ムラや重ね塗りによる濃淡がコンクリートの素材感に合い、高い技術がなくても塗装が可能です。

色が褪せたときは、上塗り剤を重ね塗りするだけでメンテナンスできるのも手軽です。

シリコン塗料またはフッ素塗料を選べば、10年以上の耐用年数が期待できます。
ただし、下地の粗を完全に隠すことはできませんので、下地の修理跡などがはっきりしている場合には向きません。

コンクリートの風合いまで隠す弾性塗料は控えましょう

コンクリートは、湿気や乾燥によって伸縮する素材です。
ですから、塗膜を作って保護する塗料はあまり向きません。
しかし、塗膜を作るタイプの塗料のなかでも弾性塗料は、伸縮する特性やひび割れのある素地に対して、有効です。
ひび割れに塗膜が対応してひび割れを表面化するのを防いでくれるのです。

ただし、クリアー塗料のように浸透せずにマットな塗膜を作りますので、コンクリートの風合いは消えてしまいます。

また、弾性塗料は通常の塗料とは違って希釈率などがより厳密で、それを守らないと性能がまったく発揮できないどころか、かえって逆効果になってしまう可能性もあります。
DIYで扱うには、難度が高すぎるかもしれません。

しかし、きちんと塗装して効果を発揮できれば、多少のひび割れなどさらなる劣化は抑えられます。
劣化がひどかったり、下地の補修が目立つ場合は、弾性塗料での外壁塗装を検討するのがおすすめです。

塗膜を作るタイプの塗装は、塗る技術そのものが求められますし、弾性塗料はDIYで扱うには難しい塗料でもあるので、この塗料を使うのであればプロの業者に頼むことも検討する必要があります。

職人技でコンクリートの素材感を塗装で再現

しっかり塗装はしたいけど、せっかくのコンクリート造り、その風合いは残したい、という場合、塗装でコンクリートの素材感を再現する方法があります。
これは、築後だいぶ経っていて、下地をしっかり補修して補修跡が目立つといった場合によく利用されます。

手順としては、まずクラックやシミなど、コンクリートの下地の補修をきちんと行います。
下地が整ったら、ベースの塗料で着色していきます。
そこにコンクリートを打つ際にできるくぼみや型枠の継ぎ目を成型します。
その後、コンクリートの風合いを模様を描いて再現するよう塗装するのです。

この工法は、DIYではできません
しかも、職人の技術がそのまま出るので、普通の職人では難しい塗装となります。
まさに職人技が必須なのです。

しかも、この工法で使用する塗料は、光触媒とフッ素樹脂塗料です。
耐久性も15年~20年と長いですが、価格もそれなりにします。
信頼できる塗装業者を選ぶ必要があるといえます。

塗装の工程は

  1. 下塗り
  2. 中塗り
  3. 模様描画
  4. 上塗り

となります。

新築同様に美しい外観を再現できるうえに、長い耐久性を備えられるこの工法は、コンクリートの外壁塗装では、最強といえるでしょう。

DIYでコンクリート外壁塗装を行う工程

コンクリート外壁といっても、工程は他の素材の外壁塗装と変わりはありません。

足場の設置
足場を設置し、安全対策を施します。
洗浄
カビやコケ、ホコリや付着したゴミなど、壁についた汚れを水できれいに洗い流します。
高圧洗浄機を使うと簡単にきれいにできますが、ない場合はデッキブラシなどを使ってこすり、できる限りきれいにしましょう。
養生
塗装しない部分に養生テープや養生シートを施すなど、塗料がはみ出たり、間違ってうっかり塗ってしまわないように対策します。
また、近隣に迷惑をかけたり、急な天候の変化に対応できるよう、飛散防止のシートなどで住宅を覆います。
下地補修
水分が十分乾燥したら、クラックやデコボコを補修します。
パテを使って埋めたり、セメントを使って水平にしたり、真っ直ぐな壁を再現します。
含侵シーラー
コンクリートは吸い込みが多いので、含浸シーラーを使って下地を固めます。
これによって、塗装と壁の密着性が高まります。ローラーと刷毛を使い分けると便利です。
塗装
含浸シーラーが乾燥したら、それぞれの塗料を塗っていきます。

コンクリートの外壁塗装は6~7年おきが目安

耐久性の高いコンクリート外壁ですから、ついついメンテナンスが後回しになってしまいがちです。
しかし、コンクリート外壁の機能は、定期的にメンテナンスを行うことで保てるのです。
塗料などにもよりますが、まずは6~7年程度を目安にメンテナンスを行いましょう

また、クリヤー塗料や弾性塗料を使う際には、塗料の期待耐用年数をきちんと確認し、DIYで行った場合は、さらに早め早めのチェックを心がけるようにしましょう。

DIYでも大丈夫?コンクリートの外壁塗装まとめ

機能性が高くスタイリッシュな印象を演出できる打ちっぱなしコンクリートの外壁も、経年による劣化は免れません。
しかも、これほどおしゃれな外観は、汚れが目立つと台無しですよね。
そこで、お金をなるべくかけずにDIYで外壁塗装をしてしまおうと考える方も少なくはないことでしょう。

コンクリートの外壁塗装は、そのテクスチャーを維持するかどうか、維持するならどんな方法をとるかによってDIYの難易度や、プロの業者へ依頼したほうが良いかの度合いが変わってきます。
特に、機能と見た目を維持するためには、素人には難しいです。

外壁塗装自体、もともと難易度が低いメンテナンスではありません。
途中まで手を付けてから業者を頼るより、最初から依頼してしまったほうが結果的には費用も安く上がるかもしれません。
きちんと情報収集を行って、後悔のない判断をすることをおすすめします。